里山の復活
竜馬はなこ

最近、時間があれば出来るだけ、海岸に行くようにしています。
海も山も松林や海岸沿いの波が砕けて作られる、オゾンやマイナスイオンがいっぱいです。
高圧線やテレビやコンピューターから出る、電磁波はプラスイオンを発生させて、私達の脳に作用してイライラさせます。
電磁波を発生する物として、以前は、高圧の送電線位でしたが、今は身の回りに幾らでもあります、家庭ではテレビ、パソコン、そして会社でもパソコンを使う仕事が増えてきました。
一日中パソコンの前に座っていると、プラスイオンの作用で疲労がたまります。
ただでさえ、バブルが弾けて以来、景気が悪くて、ストレスがたまる一方なのに、プラスイオンのお陰で、日常イライラする事が増えました。
イライラが進むと現代人特有の精神病、うつ病を発病させます。
海岸やそして、山や高原に行くとその清々しさに気持ちがいいものです、海や里山が発生するオゾンやマイナスイオンのお陰なのです。
海に行くと、青臭く生臭いオゾンや潮風の匂いが鼻をつきます、決してその匂いは嫌な匂いではなくて、懐かしい母の懐の中にいるような、そんな気にさせる匂いなのです。
パソコンを見て仕事をしていると、目がショボショボとしてきます、プラスイオンと、モニターをじっと見つめている事によるものと思います。
そんな疲れた目も海や山に行って自然の中にひたり、遠くの山や、海、空を見つめていると、何時の間にか目の疲れもとれるのです。
夏の夕立の後など、爽やかな気分にさせるのは、このマイナスイオンの作用です。
それらを発生させている海に行けば、まるで心の洗濯をしてもらっているようで、自然の素晴らしさを痛感するのは、私だけでしょうか。
日本海は悠久の時の流れにも変わらず、対馬からの対馬暖流を若狭から能登半島にかけて流れています。暖流と共に色々な魚が回遊して、能登半島や富山湾で、大敷網を発達させ、新鮮な魚を庶民の台所に供給しています。
そんな海にも異変が生じていると言われています、海の漁師さん達が山に広葉樹を植林する運動が各地で盛んになっているといわれています。
漁業も古くは、沿岸漁業に頼っていましたが、魚が獲れなくなり、遠洋漁業へと転進したのですが、それも経済水域の問題が世界中で起こり、捕鯨が禁止になり、北洋でのタラ漁、イカ漁等の遠洋漁業は壊滅状態になりました。
遠洋漁業が駄目になれば、日本の漁業は近海に頼る他なく、細々とした沿岸漁業に戻る事になりました、獲り放題の漁業は資源枯渇となりました、そして日本全国で魚介類が激減したのです。
沿岸漁業が衰退して、日本の各地で養殖漁業が盛んになりました。
タイやヒラメに始まり、ブリ、フグも、そして牡蠣やホタテ等の貝類も、有明で問題になっている、海苔の養殖といずれも、原因不明の不漁や不作が報告され問題となっています。海に流れ込む川の生活用水などの栄養過多による、赤潮の発生もあります。
漁師さんにとっては、死活問題で、水門を開けろ、閉じろと騒動も起きています。
十分な検討もないままに、政府と土建屋の癒着により、膨大な国費を使って、海を死滅さようとしているのです。
国や地方行政が考えた計画でも、自然破壊等の問題が出ない事を十分に検討して、問題がある様であれば、即座にその計画を放棄する事も勇気だと思います、不要な物は造らない事がいいのです。
世界的に環境破壊が叫ばれ、南極や北極の氷河が衰退しつつあり、海面の上昇が問題となっていて、南太平洋のある島等は海岸線が侵されて、将来的には水没の恐れさえあると言われています。
何の責任もない、これらの島々が、先進国や一部後進国が発生する二酸化炭素の為に水没するのです。
東南アジアや南アメリカ、ツンドラ地帯等では、森林が伐採されて、酸素を供給する森林が減少しています、緑を増やす為にも、山の手入れや、植林をしなければいけないのです。
一部の海では、磯やけも発生しました、海岸の磯が死んでしまう現象です、岩の上には海草もなく、魚すらいない死の海になってしまうのです。
磯やけには色々な原因があると言われています、海に流れ込む川水が発生させる植物プランクトンが発生しないので、動物プランクトンも発生せず、海草が育たないとか、ウニが異常発生して、海草を食い尽くす事により、磯やけが起こるとか言われています。
過去10年間の日本近海の漁獲量を見ると、10年間で約半分の500万トンにまで落ち込んでいるようです。石灰藻が異常繁殖している原因は、陸から海へのフルボ酸鉄の供給が減少したためと考えられ、フルボ酸鉄とは、森林の土壌に住んでいるバクテリアが落ち葉を分解する時に作り出すフルボ酸と、元々土壌に含まれる鉄分が結びついた物質で、海に到達した際に窒素やリン、カリウムなどの無機物質と呼ばれる栄養分と一緒に海藻に吸収される。つまり、海藻にとってなくてはならないものである事がわかりました。フルボ酸鉄の減少は、森林伐採や護岸工事に原因があるようです。
プランクトンが窒素を体内に取り込むには、鉄が必要なのですが、海中にはプランクトンが吸収しやすい鉄は微量しかなく、絶えず川から鉄が供給されないと、海は鉄不足の状態に陥ってしまうのです。
フルボ酸鉄は磯焼けを引き起こす石灰藻の生長を抑える効果も持つと言われています。
森の恵みが植物プランクトンの繁殖を促しているのです、そして海の魚介類を育てると共に、海の異変を抑えてきたわけです。
戦後、広葉樹の森は次々に伐採され、針葉樹の植林地に変わってゆきました、その結果、川に送り出されるミネラル等の養分量が減りました。
そのうえダムや堰の建設で、養分を含んだ水がせき止められ、取水制限され、その結果、海に入るフルボ酸鉄の量も減少した。二酸化炭素の上昇により、海水の温度が上がった事も原因とも言われています。
森林の荒廃により、海の魚介類が育たなくなり、そんな事に気付いた海の漁師さんが里山に広葉樹を植える運動に繋がったのではと思います。
海を守る為には山を守らなければいけないのです。
戦後の建築ラッシュで日本中の杉や松の木が伐られて、何の考えもないままに、杉の木が日本全国に植林されたのです。
そして、戦後50年たって、植林して孫の代になれば、お金になると思われた杉林が、木材価格の下落で、一立方メートルが昭和35年頃の価格の7148円を下回る、7047円となってしまいました、物価の上昇率を考えなくとも、安くなってしまったのです。それに対して木材の切り出し費用が価格を上回り、切れば確実に赤字になるのが現実です、ちなみに、昭和55年には最高の2万2707円でした。
山主が杉の木を切れば、損をするのですから、山の木が切れなくなったのです、そして手入れも出来なくなり、山は放置されてしまいました。
杉を伐採しても、道路まで出す費用、そして運賃、木材の売却費を入れると、木材価格を大幅に上回り、大損なのです。
そこで、稲作をしている農家には、減反補助金が国より支給されています、材木にも政府補助金を出すのです。外国で評価のない、援助をする位なら、補助金を出して、林業政策を推進しなければいけないと思います。
山にいて、木を切れなくなってしまい、人々は山を下りて新しい仕事についてしまいました、残っている人も高齢化で山の仕事は出来ません、山は過疎になり、残ったのは廃屋のみで、雑草に埋まってしまいました、蔦がからまっている廃屋を見るのは辛いものがあり
ます。
すべての日本人が、山に生きていた人々までが、山を見捨てて、人々の頭の中から山を忘れてしまったのです。
バブルが弾けて、住宅の建築ラッシュも終わり、杉林の手入れが出来なくなり、山には手入れのされない杉林が残ってしまったのです。
戦後植林された杉は、2月中旬から3月にかけて、スギ花粉を全国に撒き散らします。
戦前には少なかった花粉症なる病気が広まったのです、花粉症は戦後の農水省の最大の国策の失敗です、いわば国が犯した人災というより、国による犯罪のようなものです。
戦争には戦争犯罪者がつきまわります、国が犯した責任は誰が取るのでしょう。
林野庁森林保全課の担当は、「新年度から花粉を減らす事業にとりかかる」との事です、日本全国の国有林が対象で、6千万円の事業費で、花粉を多くつくる杉の順にランクをつけて、伐採するのですが、たったこれだけの予算で何本の杉の木を伐採する事ができるのでしょうか。
膨大な国家予算の中のたった、6000万円で、2000万人が苦しんでいる、花粉症を減らす為の事業といえるのでしょうか、官のする事はまったく話になりません。
全国の杉林の82パーセントは民有林で、民有林は対象外です。
神奈川県西部の箱根、丹沢地区には神奈川県の杉林の90パーセントが集中しているらしいのですが、国が伐採を考えているのは、僅かに10ヘクタールだけなのです。
この地区の99パーセントは民有林で、伐採するとすれば、伐採費だけでも、150億以上必要とされているらしいです。
ちなみに、花粉症の患者は全国で約2000万人にも上るとされ、その治療費は約2800億以上が治療費、体調不良などによる労働損失により、失われているようです。
将来の展望の出来ない、林野庁の甘いささやきで、日本中に杉が植林され、里山の自然のダムとしての役割は果たせなくなりました。
杉林には雨が降っても、15%しか雨水を吸収しないと言われていて、85%は即刻川に流れ込んでしまいます。
ちなみに、広葉樹の山は降った雨を45%位も雨水を吸収するのです、
暗く茂った杉林の下には日光も当たりにくいので、もやしのような木になってしまいます。
このような状態になると、草木も育たず、土の表面を流れる水は土や小石を谷川に流し込み、谷川を濁らしてしまい、時には泥流となります、集中豪雨になると、針葉樹の痩せた山は、人間に対して、牙を剥きます、いわゆる鉄砲水が川下の村を襲うのです。
勿論、泥流は人造ダム湖をも泥や岩石で埋め尽くしてしまいます。
福井県の九頭竜川の上流へ行くと、泥や岩石で埋まってしまい、水力発電所の為のダムの機能を果たしていないダムが幾つもあります。
富山県にある黒四ダムは、時々ダム湖の底に溜まっている砂を放出します、底に溜まっている泥や砂を一気に放出するので、川や河口、海は泥が流されて、魚介類に被害を与えています。
ダムの最大の欠点は、豪雨により山から流されてきた、泥や岩石によりダム湖が埋まる事なのです、ダム湖の永久のものではないのです。
そんな訳でダムにとっては、降った雨を一気に吐き出す針葉樹より、広葉樹の方がいいのです。
そして、針葉樹は冬になっても、葉っぱが枯れて落ちる事がないので、豪雪の時など、降雪の重みにより木が折れたり曲がったりといった被害を発生させます、 雪の降る夜は、深々と降る雪が杉の木につもり、重みで杉の木がきしみ、山の下の民家にまで聞こえるそうです。
山の持ち主にとっては、たえられない悲しい音に聞こえると、親戚の人が言っていました、まるで杉の木が泣いているのだと。
また、木が折れると、害虫や病気も発生しやすくなるなど不健全な山の状態になります。
パソコンの前に座っていると目が疲れるので、そんな時には海に行ったり、山に行ったりしています。
最近、花園の山に行きました、山の木々はまるで、今冬眠から覚めたかの様に、枝々は新芽を膨らませています、花園の山は、はるか昔の、花園村と呼ばれた頃から、美しい梅、桃、桜、杏の花等の切花を出荷して、私達の目を楽しませてくれた村でした。
そんな花園の山に行くと、色々な花の咲く木々の外に、広葉樹があります。
広葉樹は針葉樹と違い、昔は薪や木炭等の燃料として古の時代より使われてきました。
広葉樹の下には春にはゼンマイやワラビ等の山菜や、秋にはきのこが出て、自然薯や季節毎に実る木の実を惜しげもなく山は私達に自然の恵みを提供してくれたものです。
里山は春には若葉を、そして秋には紅葉を、ドングリやブナの木は黄色く、カエデは赤く、
人々の目を楽しませてくれると同時に、紅葉がすむと、葉っぱはかれて地面に落ち、腐り土に帰ってゆくのです、そして腐葉土は木々を育てる為の天然の肥料となるのです。

水源かん養林の育成について、森林が果たす役割を考えてみました。
里山は雪国では、なだれや強風、洪水を弱め、防いでくれるのです。そして里山の緑は空気中の二酸化炭素を取り込んで、人間にとって必要な酸素を供給してくれます。
そして、水をためるダムの働きをする水源かんよう林、風よけのための防風林など災害防止や環境保全をしてくれるのも里山です。
里山はこのうちどちらか主に使うかによって、生産林と保安林に分けられます。したがって林業では、どのような目的で行われる場合でも、里山の持っている機能をそこなわないように考えた利用の仕方が望まれているのです。
里山には幾つかの大切な働きがあります。
(1) 二酸化炭素を吸収し、酸素を作り出す。
(2) 里山の豊かな緑や土は動物、鳥、昆虫のすみかとなる。
(3) 洪水や土砂崩れを防ぎ、川や海を土で汚さない。
(4) 水を腐葉土や土の中からしみだして、泥のない谷川で岩石と砂により水を濾過しきれいな水を谷川に流す。
(5) 吸い込んだ水は土の中で、たっぷりのミネラルを含み川に流れて、プランクトンを育て、川や海の魚貝類を育てる。
(6) 降った雨を吸い込み、土の中に水を蓄えるダムの役目をしている。
里山は人間にとっても、動植物にとっても、海にとっても地球上のいろいろなものにとって大切な働きをしているものだといえます。
ダム上流域にある里山の保水力を向上させることは、水力発電所が安定的な電力発電をする為にも不可欠なのです。
広葉樹の森は、澄みきった空気ばかりではなく電気までも生み出す、いわば「緑の天然ダム」なのです。
動物そして野鳥や昆虫の住める森の育成
動物や野鳥達は、植林された針葉樹林では、餌となる物がないので、生きてゆく事は出来ません。
彼らの食料となる、木の実がなる木を多く育成することによって、さまざまな野鳥や動物が棲息できる自然の森を再生する事により、自然環境保護をしなければならない。
広葉樹の森は、野鳥たちのさえずりを守る、自然のコンサートホールでもあるのです。
近年、里山に餌となる木の実がなくて、熊や鹿、イノシシ、猿、狸までが里に下りて来て、餌をあさる様になりました。 その為に田畑が荒らされる事も多くなり、人に対する被害もでています、猿が民家にまで出てきて、餌をあさったり、熊が民家に入ってリンゴを食べたりとの被害も出ています。 山に彼等の餌があれば、決して里に下りて来る事はないのです。 彼等が里に下りて来るように仕向けたのは人間なのです、自然破壊しておいて、被害が出たら、駆除するのは人間の勝手ではないのでしょうか。 人間が自然破壊する前から里山に住んでいたのは、動物や野鳥なのですから。
ビオト−プとは、Bio(生物)とTop(場所)の合成語で 「生物の生息空間」を意味する言葉です。自然も大きなビオトープですが,最近は色々な生物の生態系の保全・復元のために新たに創造された生物の生息空間を単にビオトープと呼ぶ例も多く見られるようです。
谷川のせせらぎの中に住む川虫を、岩魚や山女魚が、それらを釣り人が釣りを楽しめる、小川にはメダカやフナが、そしてホタルが夏の夜空を舞う、そんな光景を取り戻さなければいけないのです。 森の静けさ、梢がふれあう音、そこに流れる清らかな空気を求めています。広葉樹の森は、人間もまた自然の一部であるということを教えてくれる、懐かしいふるさとの学校のような存在です。 今こそ、動物も野鳥も、そして昆虫も住める、ビオトープ造りこそ、必要だと思います。それには、里山を広葉樹で復活させなければいけないのです。
清流の再生
広葉樹林は、降った雨を柔らかい土である、腐葉土に長い間蓄えておく能力があります。
そして、少しずつしみだしてせせらぎをつくり、そしてそれらが集まり、小川をつくり、谷川となるのです。土の中からミネラルを含んだ水は、急峻な階段状の谷川で、岩石の間や、小さな滝で、空中の酸素や窒素を吸収し、更に岩に砕けて空気に触れて、気化熱が水の温度を下げるのです、そして、岩の中の鉄分や色々なミネラルを更に吸収し、川底の砂利や砂で濾過されて、透き通ったきれいな、美味しい水ができあがるのです、谷川は自然の水の濾過器の役割を果たしているのです。 山に行った時など、谷川の水を飲むと、暑い夏にも係わらず、冷たくて美味しい水に驚かれる事があると思います。 広葉樹林は谷川に流れ込む水量を地面の中に貯えて、自然に調整しているので、河川の水量はいつも安定するので、広葉樹林は緑のダムと言われるのです。 大量に含まれたミネラルは谷川に、川虫を発生させ、清流に岩魚や山女等の川魚を育てるのです。
また中流域まで流れた川水は植物プランクトンを発生させ、動物プランクトンも発生させ、色々な川魚を育てます。 川の水は用水から畑や田んぼの中を流れ、我々の主食であるお米を作ったり、野菜を作ったりして、再び用水を流れて川に注ぎ、海に流れ込むのです。
ところが、川の中流域の堤防はコンクリートで護岸され、川の中に昆虫や魚、そして野鳥の住める所がなくなったのです。 そして、海に注がれた水にプランクトンを発生させるミネラルが含まれていないと、植物プランクトンが発生せず、動物プランクトンも発生しないので、小魚が育たず、結局は大きな魚も貝類も育たない海になってしまうのです。 里山に広葉樹を植林する事は日本の漁業の活性化を図る為に国をあげての急務となります。
営林署の役割は終わった
住宅需要の減少で低迷する杉、ヒノキの価格、それに伴い荒廃が進む山林、つまり、需要がなくなった事により、里山の木々が伐採されなくなってしまい、間伐や下草刈りの手入れもされなくなり、山は荒廃の一途をたどる事になったのです。日本の木材業界は昨年も苦境の一年でした、今年も木材価格の下落は止まらず、杉価格は採算ラインといわれる一立方メートル当たり1万2千円台を割り込む事態となっている。国産材業者だけでなく、外国産材を扱う業者も方向転換を迫られています。
為替相場が円安へと進んでいるうえ、米国の輸出も減少傾向にあり、ロシア材も五輪開催を控えた中国への輸入が急増しており、安定的な輸入は難しい
戦後の国有林は、戦後の復興で、朝鮮動乱と木材の需要が高まり、供給を上回ったので、国有林はどんどん売り上げを伸ばしていきました。
高度経済成長が収束する頃には、天然杉も底を尽き、国有林は疲弊しきっていました。その上、国産材全体の需要の低迷と外材の圧迫とで、昭和50年からはずっと赤字が続くような状態となり、国有林経営は破綻に向かっていったのでした。国有林では、木材が売れた戦後、山村の雇用対策として、農閑期にだけ臨時雇いしていた山仕事の人たちを、いきなり2万人も常用にした時期がありました、営林署のもっとも華やかだった時期でした。
急激に増大した人件費が、すぐに国有林財政を圧迫するようになるのです。 民間なら、今はやりの「リストラ」をされる事になりますが、なにせ、親方日の丸ですから、職員を辞めさせるなんて出来ません、自然に定年を迎えるまでは、どんなに収入が減っても、借金をしてでも、給料を払い続けていくしか方法がないのです。 破綻した国有林の収支は、特別会計から一般会計に繰り込まれ、木材が売れないので、木材の売り上げに頼るのではなく、国民一人一人が払う税金で赤字分をまかなうことになったのです。 具体的には、平成10年に「国有林野事業改革関連二法」が成立して、膨らんだ赤字のうち2兆8千億円は一般会計の国債に振り替えて凍結、1兆円は利子を除いて50年計画で返済する、こんな馬鹿げた話になったのです。
かつての国有林の作業員は定年でいなくなり、新規採用もしなかったので、現在の営林署には作業員はほとんどいなくなり、事務員しかいなくなりました。 国有林の手入れ、伐採の業務は民間委託となっていますが、赤字でお金がないので、その事業量も減っています。 人の手により、植林され、間伐され、下草の手入れのされた人工林が、手入れをしなければ良くなる訳がありません。 経費をかけられないから、と放っておいた山は国有林であっても、確実に荒れます。 昔は国有林といえば、手入れの行き届いた森林であったのが、最近では国有林の荒れ方のほうがひどい、とさえ言われるほどです。 こんな事を考えると、営林署の役割は終わったと看做すのがよく、林野庁の中に緑十字軍的な、広葉樹の苗木育成、戦後植林した杉の伐採、杉林の手入れの為の作業員の確保をする為の新しいセクションをつくり、国有林や里山の復活をする事が必要です。
失業対策
総務省統計局の平成14年3月1日発表によれば、日本の就業者数は6267万人で、前年同月に比べ93万人の減少、10か月連続の減少で、男性は49万人、女性は45万人の減少、完全失業者数は344万人となっているらしい。
前年同月に比べ27万人の増加。10か月連続の増加となり、世帯主との続き柄別に見ると、世帯主は98万人と、前年同月に比べ8万人も増加している。
世帯主の配偶者は48万人と、前年同月に比べ8万人の増加となっている。
完全失業率(季節調整値)は5.3%と、前月に比べ0.2ポイントの低下で、男性は5.4%と、前月に比べ0.4ポイントの低下し、女性は5.1%と、前月と同率らしいです。
日本の製造業はドーナツ化現象を起こしていると言われています、主な製造会社は人件費の安い海外にどんどん進出しています。
そして、日本の政治力はいまや、3流とも、5流とも言われ、世界の中でも評価されていないのですが、海外援助だけは世界一なのです。
アフガニスタンの時でも、アメリカのアフガニスタンに貢献した国の中に日本は洩れていました、後であわてて、日本が抗議して、仲間入りしたのです、それ位の評価しかされていないのが、日本の現実の姿なのです。
この2年間に4億ドルとも、5億ドルとも云われている、援助をしなければいけない国が貢献国から洩れているのですから、話になりません。
自衛隊の艦船がインド洋で米軍に洋上補給をして、米軍の後方活動をしたのに、難民救済活動をして、貢献していたのに、このありさまです。
O.D.Aの予算も政府レベルで一兆円近くの予算を組んでいるらしいが、世界の中で評価されないなら、そのお金の半分でも、日本国内で、里山の復活に使ったらどうでしょう。
外に格好つけていても、評価もされない現実を踏まえて、国内に失業者が300万人あまりもいる現実に目を向けなければいけないと思います。
石川県のお隣の富山県では夏休みに、大学生のボランティアが夏の暑い時に、泊まりこみで里山にはいり、下草を刈り、里山の復活の為の手伝いを毎年しているようですが、ボランティアでは限界があります。
豊富な失業者を失業対策の一環として、里山復活させる為の作業をさせるも一つの方法と思います、国策の失敗を国がその責任を負うのは当然で、杉林の伐採と里山の復活に向けるべきと思います。
また、私たちも日本中に呼びかけて、里山復活の為のボランティアの組織を作り、活動する事が必要と思われます。